一般財団法人環境イノベーション情報機構
農水省 平成21年度遺伝子組換え植物実態調査結果を公表
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2011.01.07 【情報源】農林水産省/2011.01.07 発表
農林水産省は、平成21年度遺伝子組換え植物実態調査結果につて平成23年1月7日までに取りまとめ、公表した。農林水産省では、平成18年からセイヨウナタネの輸入港周辺において、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、遺伝子組換えセイヨウナタネとその近縁種(カラシナ、在来ナタネ)との交雑状況を調査を実施しており、その結果では、各年ごとの遺伝子組換えセイヨウナタネの生育はほぼ同じ場所に限られ、また、遺伝子組換えセイヨウナタネと交雑可能な近縁種であるカラシナ又は在来ナタネとの交雑は認められなかったが、経年的変化を観察するため、引き続き調査が必要と判断していたもの。
平成21年度の調査は、3ナタネ類について調査対象港を12から18に増やし、それぞれの港の周辺において、ナタネ類が生育している地域を最大で45地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、除草剤耐性タンパク質の有無などを検査した。また、調査対象に追加したダイズとツルマメについては、10の輸入港の周辺において、ダイズ及びツルマメが生育している地域を最大で4地点選定し、各地点から8個体を上限に植物体を採取し、除草剤耐性タンパク質の有無などを検査した。
その結果、ナタネ類については、平成20年までの調査と同様、生育範囲の拡大は見られなかった。また遺伝子組換えダイズとツルマメの交雑体も見つからなかった。
農林水産省では、平成22・23年度も「遺伝子組換え植物実態調査」を継続し、年度ごとにその結果を公表するとともに、平成20年度までの調査や、環境省が実施する調査の結果(※)も参考にし、平成21年度から平成23年度までの調査結果を総合的に解析する予定。
また、平成24年度以降については、平成23年度までの調査結果に基づいて、調査内容の見直しを行い、調査を続けたいとしている。【農林水産省】