一般財団法人環境イノベーション情報機構
気象庁 09年の地球全体の温室効果ガスの濃度を発表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2010.11.25 【情報源】気象庁/2010.11.25 発表
世界気象機関(WMO)がまとめた、2009年の「温室効果ガス年報」で、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の09年の世界年平均濃度が、統計を開始した1983年以降の最高値を記録していたことが、10年11月24日の気象庁発表であきらになった。WMOの全球大気監視(GAW)計画から得た観測成果の最新の解析によると、二酸化炭素
(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)の世界平均濃度は、2009年にいずれもこれまでの最高濃度を更新して、二酸化炭素で386.8ppm、メタンで1803ppb、一酸化二窒素で322.5ppbに達した。これらの濃度は、工業化以前(1750年以前)の値より、それぞれ38%、158%、19%高い。
また、二酸化炭素と一酸化二窒素の2009年の大気中の濃度増加量は、近年の傾向と大きく変わってはいないが2008年よりはやや小さかった。
一方でメタンの濃度は、10年ほど増加していない期間が続いていたが最近3年間は増加している。メタン濃度が再び増加するようになった理由ははっきりしていないが、可能な要因の一つとして北半球高緯度や熱帯で自然の過程によりメタンが発生したのではと考えられている。【気象庁】