一般財団法人環境イノベーション情報機構
NECやNTTドコモなど、家庭内ネットワークやEVの通信規格標準化の実証を横浜で開始
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2010.10.22 【情報源】企業/2010.10.20 発表
NEC、NTTドコモ、積水ハウス、バンダイナムコゲームスが中心に進める家庭内ネットワークや電気自動車(EV)サービス基盤で使う通信規格の標準化を目指す「スマート・ネットワークプロジェクト」で、参加各社が横浜市の横浜みなとみらい21地区で共同実証実験を11月に始める。プロジェクトで検討する通信規格を使用して2つのグループで2011年3月まで展開する。スマート・ネットワークプロジェクトは、低炭素社会実現のための通信規格の策定と検証が目的で、総務省の「ネットワーク統合制御システム標準化等推進事業」に採択されている。NECとNTTドコモが代表幹事、積水ハウスとバンダイナムコゲームスが幹事を務める。参加企業は、JX日鉱日石エネルギー、日産自動車、日本ユニシス、三菱電機、アイホン、内田洋行、NTTファシリティーズ、野村総合研究所となっている。
プロジェクトは、屋内の通信規格を検討する「住宅/EVネットワーク」グループと、街中でのEV利用をサポートする通信規格を対象にした「EVサポートネットワーク」グループの2グループで構成する。
住宅/EVネットワークグループは、積水ハウスの環境配慮型住宅で実証する。情報通信サービスとフェムトセル基地局(ミニ基地局)を一体化させたシステムによって太陽光発電システム、EV、家電を結んで最適化する。併せて、住宅の新築時と点検・改修時の情報を管理するシステムを使い、快適性を維持しながら長寿命化にも役立てる。
EVサポートネットワークグループは、EV普及のための充電インフラや運行管理の情報通信基盤の整備を狙いに実験する。充電スタンドを管理するサーバーでのユーザー認証、課金情報の通信規格を策定するとともに、EVのカーシェアリングに必要な走行情報の通信規格を検証する。充電設備を設置するビルのエネルギー情報を管理する通信規格も評価する。
通信規格は各グループで検討するが、実証実験はプロジェクト全体でつながりを持たせながら展開する。両グループの実験の結果は、国際標準化を視野に入れ、経済産業省とも連携して日本全体での規格策定の議論に役立てる。