一般財団法人環境イノベーション情報機構
IMO 第61回海洋環境保護委員会(MEPC61)の審議結果を発表
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2010.10.05 【情報源】国土交通省/2010.10.04 発表
国土交通省は、平成22年9月27日から10月1日までロンドンのIMO本部で開催された国際海事機関(IMO)の第61回海洋環境保護委員会(MEPC61)の開催概要を発表した。今回の会合には、日本を含む93の国及び地域並びに58の機関が参加。日本からは、国土交通省、環境省、(独)海上技術安全研究所などからなる代表団が出席した。
審議結果の概要は以下のとおり。
[1]船舶からの温室効果ガス(GHG)削減対策
・EEDI規制パッケージとして、日本提案をベースとしたEEDI削減率の段階的な強化案・適用時期等を合意。
・EEDI 規制パッケージやSEEMP の船舶への備え置き等を義務化するMARPOL条約附属書VI改正案を作成。次回MEPC62(2011年7月)での採択を目指し、複数のMARPOL条約附属書VI締約国の要求により、回章することになった。
※MARPOL条約では、条約改正の手続きの一つとして、締約国はIMO に対して、条約改正案の回章を要求することが出来るとされている。
[2]シップリサイクルに関するガイドラインの審議及び採択
・「船舶リサイクル計画に関するガイドライン」、「船舶リサイクル施設に関するガイドライン」、「船舶リサイクル施設の承認に関するガイドライン」について、次回MEPC62(2011 年7 月)にて一括して採択すべく、日本をコーディネーター(調整役)としたコレスポンデンス・グループ(CG)を継続することとなった。
[3]MARPOL 条約附属書V 改正案の審議
・船舶からの廃物排出の原則禁止、流出漁具に係る通報義務等を含む条約改正案を承認。
[4]バラスト水管理規制条約関係
・三井造船鰍ェ開発した「SP-Hybrid BWMS Ozone version」が最終承認を取得。
・(株)クラレが開発した「Kuraray Ballast Water Management System」が基本承認を取得。
[5]NOxテクニカルコード改正案の審議
・日本から提案したNOxテクニカルコード改正案については、引き続き、ばら積み液体貨物・ガス小委員会(BLG)(2011年2月)において検討することになった。
[6]条約改正の採択
・MARPOL 条約附属書V(容器に収納した海洋汚染物質)の改正案を採択。
・MARPOL 条約附属書Y(船舶からの大気汚染の防止)に基づき、船舶に備え置く国際大気汚染防止証書(IAPP 証書)の様式改正を採択。
【国土交通省】