一般財団法人環境イノベーション情報機構
三菱重工業、EVバス運行の実証実験を京都市と共同で2011年2月に実施
エコビジネス】 【掲載日】2010.09.06 【情報源】企業/2010.09.02 発表
三菱重工業は、電気自動車(EV)バスを運行する実証実験を2011年2月に、京都市と共同で実施する。同社が製作したEVバス1台を使って同市交通局が循環路線を運行し、走行できる時間や走行性能などを調べる。同社は、EVと環境に配慮した車利用の普及を目的に同市と企業が連携して進める「次世代EV京都プロジェクト」の協定にも調印した。EVバスの実験に使うのは、65人乗りの大型バス。リチウムイオン電池を搭載し、フル充電で30km走行できる。ディーゼルバスと比べ、年間50tのCO2排出を削減する。同市役所前にEVバス用の急速充電設備を設置。市役所を起点・終点に、御池通、川端通、五条通、堀川通を回る7kmと、御池通、川端通、五条通、烏丸通を回る5.5kmの二つの循環路線で運行する。
12月にEVバスの乗車モニターを募り、2011年2月の1〜2週間、既存のバス停でモニターに乗降してもらい、営業運転に近い条件で実証実験する。道路の混雑による連続走行可能時間、充電の必要間隔、乗客の乗り心地のほか、EVバスの走行・機能性を調査する。自転車、バイク、歩行者への影響や、EVバスの運行上の課題に関しても調べる。
協定を結んだことで同社は、EVバスの実用化を進め、実証実験の結果を踏まえて量産向けプロトタイプのEVバスを2011年度に開発。2012年度に走行実験、電池交換実験など機能を検証し、実用化を目指す。2012年度にはEVバス車内で、目的地への到着予定時刻、乗り継ぎ案内などの交通情報や、周辺の観光情報を提供する情報通信システムも開発する。