一般財団法人環境イノベーション情報機構
農水省 遺伝子組換え植物実態調査結果(平成18年〜平成20年分)を公表
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2010.08.23 【情報源】農林水産省/2010.08.23 発表
農林水産省は、遺伝子組換え植物実態調査結果(平成18年〜平成20年分)につて平成22年8月23日までに取りまとめ、公表した。同省では、平成18年からセイヨウナタネの輸入港周辺において、遺伝子組換えセイヨウナタネの生育状況や、遺伝子組換えセイヨウナタネとカラシナ又は在来ナタネとの交雑状況を調査を行っている。
今回の調査の結果では、3カ年間で1回以上遺伝子組換えセイヨウナタネが発見された地域は、調査対象とした12地域のうち8地域であったが、調査地域における各年ごとの遺伝子組換えセイヨウナタネの生育は、ほぼ同じ場所に限られていた。また、遺伝子組換えセイヨウナタネと交雑可能な近縁種であるカラシナ又は在来ナタネと交雑した個体は、発見されなかった。
これらの調査結果から同省では、遺伝子組換えセイヨウナタネが繁殖して非組換えのナタネ類(セイヨウナタネ、カラシナ及び在来ナタネ)を駆逐したり、組み換えられた遺伝子が交雑可能な近縁種に拡がったりする可能性は極めて低いとしている。
同省では、今後さらに信頼性の高い調査結果を得るために、環境省が輸入港周辺から内陸にかけての地域を中心に実施した調査(※)の結果も参考にしながら、カルタヘナ法に則り、ナタネ類については調査対象となる輸入港を18地域に増やすとともに、調査対象となる植物(ダイズ・ツルマメ)を追加して、調査を行う予定。【農林水産省】