一般財団法人環境イノベーション情報機構
気象庁 「気候変動監視レポート2009」を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2010.06.29 【情報源】気象庁/2010.06.29 発表
気象庁は2010年6月29日、同庁ホームページから「気候変動監視レポート2009」を公表した。今回のレポートでは、巻頭のトピックとして平成21年夏の日本の不順な天候について取り上げるとともに、平成21年(2009年)の日本と世界の気候、海洋、環境に関する情報を取りまとめている。
平成21年夏の日本の不順な天候については、エルニーニョ現象やアジアモンスーンに伴う積乱雲の発達(対流活動)がインド北部からフィリピン東海上にかけて平年より弱かった影響で、上空の偏西風(亜熱帯ジェット気流)が平年より南に位置したことが要因の1つになったとの見解を示している。
日本の年平均気温の平年差は+0.56℃で、1898年の統計開始以降、7番目に高い値となった。気温の変化をみると、長期的な傾向として、100年あたりおよそ1.13℃の割合で上昇している。
世界の年平均気温の平年差は+0.31℃で、1891年の統計開始以降、3番目に高い値となった。長期的には100年あたり0.68℃(統計期間:1891〜2009 年)の割合で上昇していることなどが報告されている。
また、2009 年の国内の二酸化炭素年平均濃度は、綾里で389.7ppm、南鳥島で388.0ppm、与那国島では389.4ppm で、それぞれ前年に比べ1.2ppm、1.4ppm、1.4ppm 増加、この値はいずれも観測開始以来最高の値であった。
世界の大気中の二酸化炭素濃度は増加を続けており、2008 年の世界平均濃度は前年より2.0ppm 増加して385.2ppm。産業革命以前(280 ppm)と比べて38%増加していた。【気象庁】