一般財団法人環境イノベーション情報機構
モントリオール議定書第21回締約国会合 開催
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2009.11.16 【情報源】外務省/2009.11.13 発表
2009年11月4日から8日まで、エジプトのポート・ガーリブで「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書第21回締約国会合(MOP21)」が開催された。この会議には締約国締約国196か国(含むEC)のうち約190か国から参加。オゾン層を破壊しないが高い温室効果を有する代替フロンであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)の扱いが焦点となった。また、ODS(オゾン層破壊物質)のバンク対策、臭化メチルに関する不可欠用途申請等につき、長時間にわたる交渉が行われた。
その結果、HFCについては、その生産・消費を規制するためにモントリオール議定書を改正するとの北米三か国(米・カナダ・メキシコ)等の提案が出されたが、ODSでないHFCについて、同議定書で新たな義務を負うことに対してインド、中国、ブラジル等の途上国の強い反発もあり、議定書改正提案は実質的に議論されなかった。但し、ODSを代替する低温室効果物質等に関する必要な情報を更に収集、提供すること、また締約国は低温室効果物質の研究開発・実用化やODSからの代替を積極的に促す措置を講じていくこととされた。
また、ODSバンク対策については、平成20年11月のMOP20で、既に回収されたCFCの破壊を優先してパイロット事業を実施する決定が採択され、今後のODSバンク対策(回収、破壊等)の進め方が議論された。
更に、臭化メチルについては、土壌くん蒸用臭化メチルの使用を2013年で全廃する予定の日本の2011年分の申請量が、MBTOC(臭化メチル技術選択肢委員会)による勧告どおり決定された。【外務省】