一般財団法人環境イノベーション情報機構
経産省「二酸化炭素回収・貯留研究会」検討結果を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2009.08.07 【情報源】経済産業省/2009.08.07 発表
経済産業省は、「二酸化炭素回収・貯留(CCS)研究会」が取りまとめた、−CCS実証事業の安全な実施にあたって− を平成21年8月7日に公表した。CCSは、発電所や工場などの大規模排出源から分離回収した二酸化炭素を地層や海中に貯留する技術。2005年に公表されたIPCCのCCS特別報告書では「大気中温室効果ガス濃度安定化における主要対策の1つ」と位置付けられており、欧米諸国・産油国でも、商業レベル、研究レベルの具体的なCCSプロジェクトが進行してきている。
今回公表したのは、我が国においてCCSの大規模実証事業を実施する際に、安全面・環境面から守るべき事項について検討することを目的として、平成20年10月に再開したCCS研究会(産業技術環境局長の私的研究会)の2つのワーキンググループ「CCS実施に係る安全基準検討WG」「長期的な安全性確保WG」の検討結果を取りまとめたのも。
同省では、今回の取りまとめについて、CCS実証を行う候補地に関しての地質面からの検討事項やCO2の回収・輸送に関する事項、貯留後のモニタリング項目、異常事態が発生した場合の対応措置など、CCS実証事業の一連の工程に対応した安全面・環境面からの基準と位置づけ、今後実施されるCCSの大規模実証において適切に活用され、事業が的確かつ円滑に実施されることにより、CCS実用化へ向けた環境整備に貢献するとしている。【経済産業省】