一般財団法人環境イノベーション情報機構
ドイツ内閣 地熱報告書を承認
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2009.05.22 【情報源】/2009.05.13 発表
ドイツ連邦内閣は、報告書「地熱発電・熱利用の助成、開発、市場促進に関する連邦政府コンセプト」を承認した。連邦政府は、2020年までに、現在の40倍となる約280メガワット分の地熱発電設備を導入することを目指している。これは、5MW規模の設備50基分以上であり、年間18億kWh分の発電に相当する。熱生産では、2020年までに、合計82億kWh分の熱が、地中深くの地熱設備において生産できるようになると期待されている。さらに、2030年までに、850MW分の発電設備の導入を目指している。
高深度での地熱利用技術の利用は、まだ初期段階であり、ドイツ国内では、これに相当する熱電供給設備は3基、熱生産設備は10基にとどまっている。連邦政府は、地熱プロジェクトの条件を改善し、関連するリスクを削減しており、改正再生可能エネルギー法では、地熱発電の買い取り補償価格を上げ、さらに特別ボーナスを導入した。2009年1月に導入された再生可能エネルギー熱法では、熱生産に対して、最適な条件を提供している。
市場促進プログラムでは、新規の融資プログラムが導入されている。また、研究に対しては、継続して助成しており、技術的、地学的リスクの削減に努めている。報告書は、高深度での地熱利用の条件を、さらに改善するよう勧告する。
報告書は、連邦議会に送られ、引き続き審議される。【ドイツ連邦環境省】