一般財団法人環境イノベーション情報機構
「第3回日本・モンゴル環境政策対話」を開催
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2008.06.09 【情報源】環境省/2008.06.06 発表
環境省とモンゴル自然環境省が相互の情報交換・協力の方向性を検討する「第3回日本・モンゴル環境政策対話」が2008年6月5日に、東京・港区の三田共用会議所で開催された。日本とモンゴルの間では、06年3月にモンゴルのエンフボルド首相が訪日した際や、06年8月に当時の小泉首相がモンゴルを訪問した際の首脳会談で、環境協力に関する政策対話の開始が検討課題に上り、06年8月に環境省とモンゴル自然環境省が、今後局長級政策対話を継続して行うことを合意。第2回の対話は07年8月にモンゴル・ウランバートルで開催されていた。
今回の「対話」には、日本側から小島地球環境審議官、南川地球環境局長ら、モンゴル側からガンバット環境・天然資源局次長、バータルニャム行政管理局次長らが出席。
(1)日本の協力プロジェクトの現状、(2)モンゴル側からの協力要望、(3)気候変動に関する取組、(4)エコツーリズムに関する協力−−などが議題となった。
(1)については、ウギノール生態系保全プロジェクト、ウランバートル市廃棄物処理及び大気汚染削減プロジェクト等について日本側より説明を行い、各プロジェクトの課題と協力状況について再確認等が行われた。
(2)については、鉱山からの廃水による汚染が問題になっている地域があり、有害物質や保護区域の管理などについて自然環境省のキャパシティビルディングが必要になっていることから、日本に対し協力を求めたいとの説明があった。日本側からは、鉱山廃水問題についての詳しいレポートを求めるとともに、人材育成についてはJICAや国立水俣病総合研究センターによる研修等について紹介がなされた。
(3)については、クールアース推進構想及び途上国への支援メカニズムであるクールアース・パートナーシップ、CDM等について紹介し、モンゴル側の積極的な取組を求めた。モンゴル側からは、日本の取組について評価するとともに、2000年の気候変動に関する国家計画策定以降の取組、特に気候変動による自然環境等への影響に関する調査結果などについて紹介があり、気候変動に対して国土が脆弱であり対策が必要との認識が示された。
(4)については、エコツーリズム推進法など日本における取組と、20年度以降の協力事業の内容について説明がなされた。モンゴル側より、自然資源を利用したエコツーリズムの事例について紹介があり、法制度の整備についての意欲が示された。【環境省】