一般財団法人環境イノベーション情報機構
29番目の国立公園として「尾瀬国立公園」を指定へ 19年8月30日付け
【自然環境 自然公園】 【掲載日】2007.08.10 【情報源】環境省/2007.08.10 発表
平成19年8月30日付けで、29番目の国立公園「尾瀬国立公園」が新規指定される見込みとなった。新たに指定される「尾瀬国立公園」は、これまで日光国立公園の一部として指定されていた尾瀬地域2万5,203ヘクタールと、その周辺の会津駒ヶ岳、田代・帝釈山周辺地域1万1,997ヘクタール、計3万7,200ヘクタールを公園区域としている。
このうち尾瀬地域は、優れた原始的景観を持つ学術的に貴重な湿原地帯・尾瀬沼、尾瀬ヶ原と、それをとりまく燧ヶ岳、至仏山などの山岳地により構成されている地域で、尾瀬沼・尾瀬ヶ原の一帯には、ミズバショウ、ニッコウキスゲなど数多くの植物が生育しているほか、蛇紋岩山地である至仏山にも、オゼソウなど多くの希少植物がみられる。
一方、会津駒ヶ岳、田代山・帝釈山周辺地域は、山地帯のブナ林と亜高山帯のオオシラビソ林に被われた自然性の高い森林景観を呈する地域。会津駒ヶ岳山頂周辺の稜線には多数の池塘を含む山地湿原が発達し、その周辺には雪田草原が広がる。また田代山山頂部に発達した湿原は、天上の湿原として特異な景観を呈している。
なお、国立公園の新規指定は、昭和62年に行われた釧路湿原国立公園の指定以来、20年ぶり。今回の指定により、日本の国立公園の総面積は国土面積の5.52%にあたる208万6,855ヘクタールとなった。【環境省】