一般財団法人環境イノベーション情報機構
柏崎刈羽原子力発電所での3案件についての安全確認状況を公表 19年7月26日
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2007.07.27 【情報源】原子力安全・保安院/2007.07.26 発表
原子力安全・保安院は平成19年7月26日、新潟県中越沖地震(注1)発生後に、柏崎刈羽原発で行った3案件についての安全確認状況を公表した。3案件とは、(1)非常用ディーゼル発電機手動起動試験実施状況、(2)新たに判明した漏えい水の状況、(3)2、3号機原子炉建屋天井クレーン駆動部軸継手の破損状況調査。
このうち、非常用ディーゼル発電機手動起動試験は、柏崎刈羽原発の保安規定で月1回の実施が規定されていることに対応し、7月25日から27日まで実施されているもの。公表内容は26日に実施された各号機1台ずつの手動起動試験について、保安検査官が実施の適切さと保安規定の判定基準の満足を確認したとしている。
また、漏えい水については、1号機補助建屋地下1階、固体廃棄物貯蔵庫第1棟と管理棟の境界付近、3号機タービン建屋地下1階通路で新たに確認されたこと、1号機タービン建屋地下2階の低圧復水ポンプ室でもタービン建屋地下1階から流入した水と思われる水溜まりが発見されたことが報告された。いずれも放射性物質は検出されず、地震の影響により雨水が流入したことが原因と考えられることから、保安院が東電に流入経路の特定と適切な対策を実施するよう指示したとされている。
さらに、6号機原子炉建屋天井クレーン駆動部軸継手の破損確認を受けて実施された、2、3号機で実施された破損状況調査では、特に問題がなかったことが報告され、他号機でも同様の破損状況確認を指示したこと、今後保安院が6号機での破損の原因と対策を確認していくことが示された。【原子力安全・保安院】
(注1)新潟県中越沖地震は19年7月16日、柏崎刈羽発電所から約9キロメートル離れた新潟県中越沖を震源として、マグニチュード6.8の規模で発生した地震。当時柏崎刈羽原発の1号機、5号機、6号機は停止中だったが、運転を行っていた2号機、3号機、4号機、7号機は自動停止した。