一般財団法人環境イノベーション情報機構
柏崎刈羽原発7号機の主排気筒 18日から19日にかけてはヨウ素、粒子状放射性物質検出されず
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2007.07.23 【情報源】原子力安全・保安院/2007.07.20 発表
東京電力は平成19年7月20日、 新潟県中越沖地震(注1)の影響で原子炉自動停止した柏崎刈羽原発7号機の主排気筒で、18日から19日にかけて行った測定で、ヨウ素、粒子状放射性物質が検出されなかったと発表した。7号機では、主排気筒に設置されているフィルタから、7月17日から18日にかけて、ヨウ素と粒子状放射性物質が検出され、ヨウ素の放出量は約4億ベクレル(約3.12億ベクレルを切り上げ)、粒子状放射性物質の放出量は約200万ベクレルと推定されることが7月19日に発表されていた。
東電は、プラント運転中および停止後の原子炉水のヨウ素濃度に異常な変動がないことから、18日までに検出されたヨウ素は燃料から漏えいしたものではなく、復水器内に滞留していた分が、プラント停止後も稼働していたタービングランド蒸気排風機によって、排気筒を通じ放出されたのではないかという推定原因を示している。
また、この放出による放射線量は、法令で定められている一般人の1年間の想定被ばく線量限度(1ミリシーベルト)の1,000万分の2にあたる約1,000万分の2ミリシーベルトで、人に対する影響は極めて低いとしたほか、主排気筒放射線モニタやモニタリングポストでも異常値は確認されていないとしている。
なお東電から情報提供を受けた原子力安全・保安院は7月20日、ヨウ素の放出と炉水の測定値については、同院の保安検査官も現地でデータ確認したと説明。また同院としても引き続き、厳格に監視を続けていくとした。【原子力安全・保安院】
(注1)新潟県中越沖地震は19年7月16日、柏崎刈羽発電所から約9キロメートル離れた新潟県中越沖を震源として、マグニチュード6.8の規模で発生した地震。当時柏崎刈羽原発の1号機、5号機、6号機は停止中だったが、運転を行っていた2号機、3号機、4号機、7号機は自動停止した。