一般財団法人環境イノベーション情報機構
東電、海への漏水の放射能量推計値を訂正 柏崎刈羽6号機
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2007.07.19 【情報源】原子力安全・保安院/2007.07.18 発表
新潟県中越沖地震によって、定期検査中の東京電力(株)柏崎刈羽原発6号機で放射性物質を含んだ漏水が発生し、発電所内の排水経路を通じて海に放出されていた件で、東電は平成19年7月18日、海に放出された漏水の放射能量の推計値を当初発表の約6万ベクレルから約9万ベクレルに訂正した。新潟県中越沖地震は19年7月16日、柏崎刈羽発電所から約9キロメートル離れた新潟県中越沖を震源として、マグニチュード6.8の規模で発生した地震。この地震により、同発電所2号機、3号機、4号機、7号機は自動停止した(注1)。
東電によると、当初の推計値には計算ミスがあったという。ただし、放出された放射性物質が海水で希釈された後の3か月間あたりの周辺監視区域外の放射能濃度は、当初の発表と同じ「1立方センチあたり100億分の2ベクレル以下」と推定され、告示で決められた放出濃度限度「1立方センチあたり0.2ベクレル」を十分下回ることには
変わりがなく、環境への影響はないとしている。
なお、報告を受けた保安院は「当初の公表内容に誤りがあったことは誠に遺憾」とコメント。計算を誤った原因を厳しく調査するとした。【原子力安全・保安院】
(注1)柏崎刈羽発電所1号機、5号機、6号機は当時、いずれも停止中だった。