一般財団法人環境イノベーション情報機構
意見募集開始 自動車NOx・PM対策の方向性示す中環審・最終報告案
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2007.01.23 【情報源】環境省/2007.01.23 発表
中央環境審議会大気環境部会が今後の自動車NOx・PM対策の方向性を提言した「今後の自動車排出ガス総合対策のあり方について(最終報告案)」が平成19年1月22日に公表され、19年2月7日まで意見募集が行われることになった。13年6月に公布された「自動車NOx・PM法」は、関係8都府県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県)の対策地域の市区町村で、22年度までに二酸化窒素(NO2)・浮遊粒子状物質(SPM)に関する大気環境基準を達成することを目標に、「総量削減計画」にもとづき、車種規制、事業者の排出抑制策などの各種施策を実施しているところ。
施策が効を奏し、対策地域のNO2・SPMの環境基準達成率は全体としては改善傾向にあるが、一方で大都市圏を中心として、環境基準を達成していない測定局も残っている状況だ。
今回の最終報告は現行制度による対策の進展状況を評価し、「現行法の基本的な枠組みは維持すべきだ」とながらも、「目標の早期達成と更なる改善」、「事業者の自主的取組みを促進する制度の運用改善」が必要であると指摘。
また施策強化の方向性として、「特に交通が集中する地域への局地汚染対策の実施」、「対策地域外に使用本拠地がある自動車(流入車)も含めた適合車への転換促進」、「使用過程車対策の推進」、「自動車税のグリーン化など低公害車の普及促進」、「ロードプライシング(注1)の検討など交通量抑制・交通流円滑化対策の推進」、「エコドライブに関する普及・啓発」、「燃費改善、物流合理化など温暖化防止の観点からの取組み推進」などをあげ、それぞれについての具体的な取組み内容も示した。
意見は郵送、FAX、電子メールで受付けている。宛先は環境省水・大気環境局自動車環境対策課(住所:〒100−8975東京都千代田区霞が関1−2−2、FAX番号:03−3593−1049、電子メールアドレス:kanri-jidosha@env.go.jp)。
(注1)交通渋滞や大気汚染の著しい地域に入る自動車に課金する仕組み。ロンドン、シンガポールなどに導入されている。【環境省】