一般財団法人環境イノベーション情報機構
北海道佐呂間町の突風は竜巻 気象庁が発表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2006.11.08 【情報源】気象庁/2006.11.08 発表
気象庁は、2006年11月7日に北海道佐呂間町で発生した突風を竜巻によるものとする分析結果を翌8日、発表した。佐呂間町では06年11月7日13時30分頃、活発な雷雲が通過し、突風が発生。死者9名、負傷26名、住家全壊15棟、同半壊8棟、同一部損壊14棟(11月8日午前10時時点)を数える被害が発生している。
気象庁は11月8日午前9時から現地調査を開始。午前11時までに(1)突風の発生場所付近に強いレーダーエコー(雨や雪などで反射された電波)が観測されたこと、(2)被害地域が細長い帯状となっていること、(3)当時漏斗雲(漏斗状や柱状の雲)が発生していたことが、聞き取り調査や撮影された映像によって確認されたこと、(4)建物の屋根が上方に吹き飛ばされ100〜200メートル飛ばされているものがあること−−を把握。これらの現象が竜巻に特徴的なものであることから、竜巻により発生した突風と判断したもの。
なお「多数の住宅の屋根がはぎ取られ、倒壊したものもあった」、「自動車が吹き飛ばされた」などの被害状況から、この竜巻の強さは藤田スケール(注1)で2(風速:1秒あたり50〜69メートル)以上とあるとの考えを示している。
(注1)竜巻の規模を推定するために、1971年にシカゴ大学の藤田哲也氏が考案した基準。【気象庁】