一般財団法人環境イノベーション情報機構
「アジア3R推進会議」を開催 生ゴミ、電気電子廃棄物、医療廃棄物などへの対応策を議論
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2006.11.02 【情報源】環境省/2006.11.01 発表
2006年10月30日から11月1日にかけ、東京・港区の三田共用会議所で「アジア3R(注1)推進会議」が開催され、議論の成果として議長総括がまとまった。この会議は、06年3月に開催された「3Rイニシアティブ(行動計画)高級事務レベル会合」で、日本がアジア地域での3R推進を提案したことを受けて開催されたもの。
アジア19か国、8つの国際機関の廃棄物・3R政策担当者らが出席。
アジアでの3R推進の優先課題である生ゴミの3R、電気電子廃棄物(E−Waste)、医療廃棄物などへの対応策が議論された。
このうち、「生ゴミの3R」については、コンポスト化の有効性やバイオマスエネルギーとして利活用した成功例が報告された。
また、「電子電気廃棄物」については、越境移動に際して、関連規制の確実な履行、不法輸出入防止に関するネットワーク活動の充実、バーゼル条約の下での電子電気廃棄物対策プロジェクトの推進を行い、不適切なリサイクルを防ぐ必要であると指摘されたほか、「医療廃棄物対策」については、他の廃棄物との分別を可能とする医療廃棄物の明確な定義が特に必要であること、国レベルで規則、戦略、ガイドラインを整備する必要があることが指摘された。
さらに、「アジア地域における3Rの留意点」として、各国の発展段階などを踏まえた3R構築、環境負荷、経済性、社会的受容性の観点から適正な技術の利用、資金協力、技術協力の一層の促進、将来の地域協力計画に追跡可能性、説明責任、透明性を盛りこむことの必要性−−などが指摘され、今後、「3Rナレッジハブ(注2)」や、国連環境計画(UNEP)・世界保健機関(WHO)が事務局となる「南東・東アジア環境と保健に関する地域フォーラム」廃棄物作業部会などの場を活用して、今回の議論を続行していくことが提案された。
(注1)3Rは廃棄物の発生抑制(リデュース)、資源・製品の再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)のこと。
(注2)アジアでの3R関連の知識・技術の蓄積・提供のため、アジア開発銀行や国連環境計画などにより構築された情報拠点。3R関連技術などの情報をウェブサイトから提供するとしている。【環境省】
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関連情報
関連リンク
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