一般財団法人環境イノベーション情報機構
06年度第2期北西太平洋鯨類捕獲調査 釧路沖での沿岸域調査が終了
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.11.02 【情報源】水産庁/2006.11.02 発表
2006年9月11日から開始された2006年度第2期北西太平洋鯨類捕獲調査のうち、釧路沖での沿岸域調査が06年10月31日に終了した。北西太平洋鯨類捕獲調査は、国際捕鯨委員会(IWC)を設置した国際捕鯨取締条約第8条に基づき実施している調査で、1994年から1999年まで実施したミンククジラの系統群調査を主目的とした第1期調査が終了し、00年からは鯨と漁業の競合関係の解明を目的とした第2期調査が行われている。
釧路沖での鯨類捕獲調査は、北海道釧路市を中心とした半径50マイル以内の海域を対象とする調査で02年、04年、05年に続き、今回が4回目の調査。
台風や大型低気圧の通過、ミンククジラの餌となる生物分布が例年と比べ極めて薄いなど、これまでの調査とは違う条件が重なり、ミンククジラの捕獲頭数が予定数の60頭を下回る35頭にとどまった。
過去の調査に比べサンプル数は少なかったものの、条件が違う環境下でのミンククジラの回遊、摂餌生態に関する貴重な情報が得られたという。
捕獲したクジラの胃の内容物はカタクチイワシがほとんどで、サンマ、オキアミ、スケトウダラ、スルメイカなどはごく少数見かける程度だった。またこれまでとは異なり、10月に入ってもサンマががほとんど見られなかった
水産庁では今回の調査成果を07年の第59回IWC科学委員会で発表する予定。【水産庁】