一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

2005/06年南極海鯨類捕獲調査船団が帰国

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.04.13 【情報源】水産庁/2006.04.13 発表

 2005/06年の第2期南極鯨類捕獲調査に従事した調査母船調査母船「日新丸」が06年4月14日に石川県の金沢港に入港することになった。なお同調査に従事した、調査標本採集船「勇新丸」、「第2勇新丸」、「第1京丸」は前日の13日に山口県の下関サンセイ(株)下関工場に入港済み。
 第2期南極鯨類捕獲調査は南氷洋鯨類捕獲調査(注1)に続く鯨類捕獲調査とし、日本が第57回国際捕鯨委員会(IWC)ウルサン会議(05年6月開催)に計画を提出していたもので、(1)鯨類を中心とする南極生態系モニタリング、(2)鯨種間競合のモデルと将来の管理目標の設定、(3)系群構造の時空間的変動の解明、(4)クロミンククジラ資源の管理方式の改善−−が目的。
 IWCではオーストラリアなど反捕鯨国から出された、計画の撤回決議案が僅差で採択されたが、日本政府はこの決議に科学的根拠がないとして、調査を予定通り実施。調査時にも環境保護団体のグリーンピース、シーシェパードから妨害行為を受けたが、当初の計画通り、南緯60度以南、東経35度〜175度の南極海海域でクロミンククジラ853頭、ナガスクジラ10頭を捕獲しデータ収集を完了した。
 なお、水産庁は、今回の調査でクロミンククジラ1,848群4,917頭やザトウクジラ、ナガスクジラ、シロナガスクジラを目視で確認するという成果があり、また、これらの鯨類に対して個体識別用写真撮影、バイオプシー標本採取、衛星標識の装着などの非致死的調査活動、計量魚探やXCTD(深度水温塩分記録計)、EPCS(表層生物環境モニタリングシステム)などの観測機器類を用いた海洋環境調査も同時に行ったとしている。

(注1)資源管理に必要な鯨類の生物学的特性、海の生態系での鯨類の役割などを解明することを目的に、国際捕鯨取締条約第8条に基づき実施されてきた調査。1987/88年に開始され、2004/05年調査が当初計画の最終年度にあたった。【水産庁】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク