一般財団法人環境イノベーション情報機構
廃棄物犯罪の17年上半期検挙事件数、統計記録を更新
【環境行政 法令/条例/条約】 【掲載日】2005.08.19 【情報源】警察庁/2005.08.18 発表
警察庁は平成17年8月18日、17年上半期の廃棄物関係犯罪の検挙事件数(1,847件)、検挙人員数(2,525人・207法人)がそれぞれ平成2年の統計開始以来、上半期の件数としては最多となったと発表した。検挙事件の傾向を見ると、産業廃棄物関連の検挙事件数372件(16年比26件増)、一般廃棄物関連の検挙事件数1,475件(16年比308件増)とも、平成2年の統計開始以来最多を記録する増加を示していたこと、また一般廃棄物関連の検挙事件数の中で特に、焼却禁止違反による事件数が223件と16年実績(104件)の倍以上に大幅増加していたことが特徴的だった。
一方、16年上半期に増加傾向を示していた軽油密造に伴い生じた硫酸ピッチ(注1)やスラッジ (注2)の不適正処分に関する検挙事件数は4件と16年実績(11件)に比べ減少。硫酸ピッチ処理基準が廃棄物処理法施行令の改正内容で定められ、16年10月に施行されたことが功を奏したとみられる。
(注1)灯油と重油を混ぜて不正に軽油を精製する際、不純物として生じる強酸性のタール状沈殿物。有害性が強く、健康被害のほか、大気・水質・土壌汚染の原因になる可能性がある。
(注2)硫酸ピッチを取り除いた軽油をさらに精製する際に不純物として出る泥状の沈殿物。強酸性のものは硫酸ピッチと同様の危険性を持つ。【警察庁】