一般財団法人環境イノベーション情報機構
全国一級河川16年度ダイオキシン類調査結果を公表
【健康・化学物質 ダイオキシン】 【掲載日】2005.08.05 【情報源】国土交通省/2005.08.02 発表
国土交通省は平成17年8月2日までに、全国一級河川などでの16年度ダイオキシン類調査結果をまとめ、公表した。16年度は(1)全国一級河川109水系で水質調査地点・203地点、底質調査地点・241地点のダイオキシン類濃度の実態調査を秋期に実施するとともに(注1)、(2)過去の調査で高濃度のダイオキシン類が検出された重点監視地点・水質38地点、底質1地点付近では、秋期調査のほかに春期、夏期、冬期にも調査を実施した(注2)。
その結果では、全調査を通じて(1)の水質観測地点のうち、新潟県の姫川中山橋、姫川大橋の2地点で、環境基準(注3)を超えるダイオキシン類が検出されたが、国交省は降雨時の懸濁物質の影響を強く受けた可能性が強いとして、この2地点のデータを参考値として扱うという判断を示している。底質の観測地点でダイオキシン類の環境基準を超えた地点はなかった。
なお今後重点的に監視をしていかなければならない濃度の判断基準である「要監視濃度(環境基準の2分の1)」を上回った地点は水質で11地点あり、いずれも重点監視地点だった。
国交省では姫川中山橋、姫川大橋の2地点を今後、新たに「重点監視地点」として年4回の調査を実施していくとする一方で、「重点監視地点」のうち連続して8回以上「要監視濃度」以下の値が観測された地点が8地点は今後、通常の監視体制に戻し、年1回監視を続けていくとしている。
(注1)水質調査地点のうち、年1度調査する基準監視地点が116、3年に1度調査する補助監視地点が87ある。また、底質調査の基準監視地点は130、補助監視地点は111。
(注2)重点監視地点では4回の観測値の平均値で判断された。
(注3)ダイオキシン類環境基準値は水質:1pg−TEQ/l、底質:150pg/g。また要監視濃度は水質、底質とも環境基準の2分の1。【国土交通省】