一般財団法人環境イノベーション情報機構
組換えトウモロコシ「Bt10」の食品健康影響評価、混入許容基準設定を食安委に依頼
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2005.06.29 【情報源】農林水産省/2005.06.28 発表
農林水産省は2005年6月28日までに、除草剤グリホサート(商品名:ラウンドアップ)に耐性がある(1)組換えアルファルファ、「ラウンドアップ・レディー・アルファルファJ101系統」、「ラウンドアップ・レディー・アルファルファJ163系統」、(2)組換えワタ「除草剤グリホサート耐性ワタMON88913系統」、(3)害虫抵抗性と除草剤グリホサートに耐性がある組換えトウモロコシ「Bt10」−−について、食品としての安全性評価を食品安全委員会に依頼するとともに、(4)「Bt10」が混入したとしても畜産物の安全性に問題がないとみなすことができる許容基準の設定について、食品安全委員会に意見を聞くことにした。「Bt10」はすでに日本で安全性が確認されている「Bt11」と同時期に開発された組換えトウモロコシだが、商品化されなかったことから、安全性評価が行われていなかった。しかし、米国で01年から04年にかけ、最大のべ1万5,000ヘクタールの畑で誤って「Bt10」が栽培されたおそれがあること発覚。その後05年5月〜6月にかけ、名古屋港、苫小牧港、鹿児島県志布志港の3港に荷揚げされた米国産飼料用トウモロコシの中に「Bt10」混入が確認され、現在、国内への流通を防ぐために検査強化に多くの労力が割かれている。
なお、「Bt10」混入基準は、「Bt10」の安全性評価が終了するまでの暫定的な措置として設することが想定されている。【農林水産省】