一般財団法人環境イノベーション情報機構
03年度の日本の温室効果ガス総排出量、90年比8.3%増に
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2005.05.26 【情報源】環境省/2005.05.26 発表
2003年度の日本の温室効果ガス総排出量が、京都議定書の基準年(1990年度)の総排出量を8.3%上回る13億3,900万トンだったことが05年5月26日までの環境省のまとめで判明。環境省はこの内容を公表するとともに、気候変動条約に基づき26日中に条約事務局に提出した。03年度は暖冬冷夏の上に、東電の原発長期停止を受けた節電キャンペーンが行われていたが、エネルギー起源二酸化炭素の部門別排出量が、産業部門で90年度比0.3%増、運輸部門で同19.8%増、オフィスビルなどの民生業務・その他部門で同36.1%増、民生家庭部門で同31.4%増−−と各部門とも排出量増加を記録。総排出量も02年度より約900万トン、90年より約1億200万トン増加したとされている。
環境省は増加の要因として、人口・世帯数の増加、経済規模の拡大、自動車保有台数の増加のほか、原発長期停止で火力発電量が02年度より263億キロワット(約4.8%)増えたことを指摘。
原発が長期停止しなかった場合のCO2総排出量は、今回の結果より約6,000万トン少なく、90年比3.4%分に留まっていたはず、との試算結果を示した。
なお、日本政府としては今回の結果を踏まえ、「京都議定書目標達成計画」の確実な実施に官民あげて取組み、「90年比6%削減」という京都議定書の約束を達成するとしている。【環境省】