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環境ニュース[海外]

UNEP 人工衛星画像から メソポタミアの湿地荒廃に警鐘

地球環境 森林の減少】 【掲載日】2001.05.29 【情報源】国連/2001.05.18 発表

 主に干拓ダムの建造の結果、遠い昔から肥沃な三日月地帯として知られる、メソポタミアの湿地帯の約90%が失われてきている−UNEPの科学者は、人工衛星画像を検証し、この地域へのダメージが現実に生じているという確固たる証拠をつかんだ。
 これは、アメリカ航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)が、UNEPに対し、1992年および2000年に撮影した人工衛星画像を提供したことにより明らかになったもの。この画像は、科学者らによってこれまでに分析されたことのないもので、2000万ドルの価値があるとされる。
 UNEP事務局長のKlaus Toepfer氏は、「メソポタミアに関するこれらの発見は、宇宙からの視点(’eyes-in-the sky’)によって初めて可能となった。
 イラクは、過去10年困難な状況にあり、この地域へのアクセスおよびそのモニタリングが制限されてきた。この結果、この重大な環境悪化は、アラル海が干上がったことや、アマゾンの森林破壊に比べて、これまでほとんど報告されてこなかった」と述べた。
 UNEPは、この湿地ならびにチグリス・ユーフラテス川を管轄下に持つ、イラク、イラン、シリアおよびトルコに対し、再生計画に同意するよう促している。チグリス・ユーフラテス川の流域の科学的影響評価は、UNEPによって、地域の機関と共同して、実行されている。
 また、UNEP事務局長は、米国及びNASAが16,000点に及ぶ画像を提供したことに対して、東南アジアの違法伐採やアフリカのサブ・サハラにおける生息地の減少など、地球上で起きている環境破壊の実態について研究することができると謝意を表した。【UNEP】

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