一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、2024年に異常気象・気候が中南米で重大な損害をもたらしたと報告
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2025.04.15 【情報源】国際機関/2025.03.28 発表
世界気象機関(WMO)は報告書「中南米の気候の状況2024」で、2024年に氷河消失、記録的なハリケーンや山火事、干ばつ、洪水が同地域の社会経済に重大な損害を与えたと指摘した。同年の気温は中米とカリブ海地域で史上最高、メキシコと南米で最高または2位の高温だった。
年前半のエルニーニョの影響でアマゾンとパンタナールでは広範な干ばつが発生、アマゾン、パンタナール、チリ中部等で発生した山火事は干ばつと異常な熱波に煽られ、多数の国で記録を更新した。
ブラジル南部リオグランデ・ド・スル州の豪雨による洪水は同国史上最悪の気候関連災害となった(死者180人超、農業部門の損失85億レアル(約2,200億円))。
ベネズエラ・ボリバル共和国は世界で2番目に全氷河を失った国となった。
貧困や政情不安を抱える同地域で、気象・気候・水の極端事象が人々の生活や食料供給網に及ぼす被害が増大しているという。
一方、明るい光は再エネの拡大で、発電量は同地域のエネルギーミックスの約69%に達し、太陽光・風力発電の容量と発電量は前年と比べ30%増加した。
【世界気象機関】