一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ環境・気候変動省、持続可能な森林慣行に財政的インセンティブを提供
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2024.05.22 【情報源】カナダ/2024.05.06 発表
カナダ環境・気候変動省は「温室効果ガス・オフセットクレジット制度」のもと、第3弾となる新たな連邦政府オフセットプロトコルを策定した。これは、持続可能な森林慣行を支援し、炭素貯蔵の推進、生物多様性の保全、回復力のある森林生態系を確保するもので、自発的に森林慣行を実施するよう、林業や農業など各分野のプロジェクト開発者(企業や農業従事者、先住民など)に財政的インセンティブを提供する。こうした森林慣行には、土地劣化の最小化、病気の樹木の伐採、輸伐期の延長などがある。森林生態系は大気中から二酸化炭素を除去し、樹木や枯れた有機物、森林の土壌のバイオマスに転換(生物的炭素隔離)するため、管理の行き届いた森林は、炭素吸収源となり、気候変動を緩和する重要な役割を果たす。森林火災のリスクも軽減できる。
「温室効果ガス・オフセットクレジット制度」は、2030年までに、温室効果ガス排出を2005年比で40〜45%削減するための措置で、長期にわたり森林管理に貢献してきた先住民社会に経済的機会を創出し、自然をベースにした気候変動解決策を促進するものである。
【カナダ環境・気候変動省】