一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、重量車に対する2027年からの排出ガス基準を最終決定
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2024.04.16 【情報源】アメリカ/2024.03.29 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、トラックやバス、トラクターなどの重量車に対する2027〜2032年モデルの温室効果ガス(GHG)の排出基準「フェーズ3」(最終決定)を公表した。2023年4月には、これまでの基準「フェーズ2」を強化する案を提示していた。「フェーズ3」では、「フェーズ2」と比較した場合の2032年モデルのCO2排出量は、業務用重量車が最大で60%減、トラクターが最大で40%減になるという。同時に、段階的な排出規制を通じて、クリーンエネルギー自動車技術の開発や導入のための時間や柔軟性をメーカーに与えるものとなっている。基準を満たすための選択肢には、先進内燃エンジン自動車、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド電気自動車、バッテリー電気自動車、水素燃料電池車が含まれる。
「フェーズ3」の実施により、2055年にかけて、10億トンのGHG排出が回避されるほか、公衆衛生や気候面の便益、車両の燃料・維持費の節約効果などを合わせて社会にとって年間130億ドルの純便益が見込まれるという。
【アメリカ環境保護庁】