一般財団法人環境イノベーション情報機構
ドイツ ドイツ環境問題専門家委員会(SRU)が健康保護と環境保護の連携について提言書を提出
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2023.07.14 【情報源】ドイツ/2023.06.19 発表
ドイツ環境問題専門家委員会(SRU)は、健康保護と環境保護に関する提言書をドイツ連邦環境省(BMUV)とドイツ連邦保健省(BMG)に提出した。提言書では、連邦、州、自治体の各レベルにおいて、横断的な政治課題として、健康に関わる環境保護をこれまで以上に緊密に連携することを提言しており、粒子状物質による疾患リスク、農業畜産における抗生物質耐性の拡大、フッ素系界面活性剤を始めとする化学物質による健康リスク、暑さによる健康への影響など健康に関連する環境負荷の多くの例を国内およびヨーロッパの視点から分析している。
委員会は、今後の健康に関連する環境政策の方向性として、健康と自由の前提条件としての環境保護、健康に関連した環境政策を実施することによるプラネタリー・バウンダリーの遵守、無傷で健康的な自然環境を実現することによる人間の健康保護及び促進、すべての人々にとって可能な限り安全で健康な生活環境の創造を原則とする「エコサルート政策(Ökosalute Politik)」を提唱しており、環境と健康に配慮した生活と経済のための適切な政治的な枠組みの導入が、全ての政策分野と政策レベルに課せられた課題であるとしている。
【ドイツ連邦環境省】