一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、域内の消費を持続可能にするためには循環型経済を一層推進する必要があると報告
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2023.06.29 【情報源】EU/2023.06.13 発表
欧州環境庁(EEA)は、域内の消費が環境・気候に及ぼす影響を分析し、循環型経済を一層推進する必要があると報告した。欧州の消費は持続可能とはいえず気候変動や生物多様性の消失、汚染の原因になっており、消費パターンの転換などが必要だという。同庁によると、2000年から2019年にかけて欧州の家計部門の消費は26%増加している。消費の約4分の3は食料、住宅、サービスに充てられた。この期間、同消費に関連した温室効果ガス(GHG)や大気汚染物質の排出は減少したが、土地や原料、水の利用は増加した又はさほど変化がなかった。生産における効率向上によって環境影響はやや緩和したものの、長期的にみて効率向上だけで消費が持続可能になることは難しく、そのうえすでに多くの生態系には再生能力以上の負荷がかかっている。
同庁は、製品の再利用や廃棄物の削減、生物多様性への配慮を通じて経済システムの循環性を高めれば消費による環境負荷を大きく減らせるが、そのためには確かな政策や新しいビジネスモデル、消費パターンの転換が必要だと指摘する。
【欧州環境庁】