一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、冷暖房の脱炭素化には建物の改修と化石燃料からの早急な脱却が必要と報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2023.03.13 【情報源】EU/2023.02.23 発表
欧州環境庁(EEA)は、冷暖房の脱炭素化についてのブリーフィングを公表し、建物の改修と化石燃料からの早急な脱却が必要だと報告した。EUの最終エネルギー消費の約半分が暖房によるものであることから、暖房の脱炭素化はEUのエネルギー安全保障の強化や温室効果ガス(GHG)排出削減の取組において重点分野となっている。EEAは、断熱性の向上といった建物の改修等によるエネルギー効率の改善は冷暖房需要の抑制につながり脱炭素化に重要な役割を果たすが、これだけでは不十分だと説明する。2020年の家庭のエネルギー消費量の約80%は暖房や給湯によるものであり、このためのエネルギーの大半が化石燃料の燃焼で賄われているという。化石燃料を使う暖房から早急に脱却しなければEUの気候目標を達成できる可能性は低いとして、再生可能エネルギーを使う暖房への投資が必要だと指摘する。
加えて、持続可能なエネルギー資源が利用できる度合いや冷暖房需要など、各地域の実情に合った持続可能なエネルギー源を優先する必要があるとも説明している。
【欧州環境庁】