一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、五大湖の環境を「可」「変化なし」とする「2022年版五大湖現況報告書」を発表
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2022.08.16 【情報源】アメリカ/2022.07.29 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)とカナダ環境・気候変動省は、共同作成した「2022年版五大湖現況報告書」と「進捗状況報告書」を発表した。報告書は、1972年にアメリカ・カナダ間で締結された五大湖水質協定に基づいて作成され、次の生態系健全指標により五大湖の現況評価を行う。・飲用の可否
・遊泳の安全性
・食用魚類の安全性
・PCB等有害化学物質の濃度
・湿地と生息種の保全状況
・栄養塩類汚染度
・侵入種
・地下水水質
・土地利用の変化や気候変動等の影響
評価は、五大湖全体としては、「可」「変化なし」であった。有害化学物質の削減と新たな侵入水生生物の定着の減少については顕著な進捗があった。しかし、富栄養化(特にエリー湖と他の湖では沿岸部)と侵入種の影響は依然として大きく、また進行する気候変動の生態系への影響も脅威となっている。これまでに、約98万m3の汚染堆積物が浄化され、2地域が懸念地域から削除された。2015〜2020年に、エリー湖へのリン流入をアメリカは1361トン、カナダは20トン削減した。
【アメリカ環境保護庁】