一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ環境・気候変動省、渡り鳥の保護の向上、先住民の狩猟権の保護、持続可能なハンティングを目指し「渡り鳥規則」を改正
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2022.06.27 【情報源】カナダ/2022.06.09 発表
カナダ環境・気候変動省は、「渡り鳥規則」を改正したと発表した。カナダには、約400種の渡り鳥が飛来する。渡り鳥は、「渡り鳥条約法」(カナダとアメリカの間の渡り鳥保護条約を実施するための法律)、「渡り鳥規則」及び「絶滅危惧種法」によって保護されている。今回の改正は、渡り鳥の保護の向上のほか、先住民の生業権としての狩猟権の保護、持続可能なハンティングのための措置を主要な内容とする。保護については、禁止される捕獲や虐待行為が明確化された。たとえば、巣は、存在する期間中保護するとされていたが、詳細な保護期間が定義された。先住民の狩猟及び関連の活動(羽毛の利用・贈答・販売・交換、渡り鳥の狩猟・贈答・交換、卵の収獲など)は、権利として保護される。ハンティングでは、捕獲後の遺棄や食用に適さない状態にすることが禁じられ、保存・加工処理法やラベリング方法の一部が簡素化された。また、捕獲後の渡り鳥のフードバンクなどチャリティへの寄付が可能となった。「規則」は、2022年7月30日から施行される。【カナダ環境・気候変動省】