一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、絶滅危惧種を農薬から守るための包括的な作業計画を公表
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2022.04.27 【情報源】アメリカ/2022.04.12 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律(ESA)で指定されている種を農薬から守るための包括的な作業計画を公表した。同庁は、連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(FIFRA)の下、農薬を登録する際に、ESAで定められた対象種や生息地の保護義務を果たさねばならないが、同庁がこれまで果たしてきた義務はFIFRAの決定事項の5%未満にとどまっている。この結果、同庁に対するESA関連の訴訟は20件を超えており、農家や他の農薬使用者にとっての不確実性や庁内業務の非効率性などが生じ、同庁による絶滅危惧種の保護の取組に遅れが出ている。作業計画は、同庁がこれらの義務を果たし、責任ある農薬使用を支援しながら絶滅危惧種を保護するための道筋を示すものである。ESAで対象とされる種の保護、農薬使用者への規制の影響を最小限に抑えること、害虫を防除するためのより安全な技術の開発支援、FIFRAの決定事項を適時完遂すること、及び計画の実施における他の機関や利害関係者との協力などを定めている。【アメリカ環境保護庁】