一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス、貴重な自然環境を守るため5つの保護区を新たに設置・拡張
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2021.09.24 【情報源】フランス/2021.09.06 発表
フランス政府は、IUCN世界自然保護会議に合わせ、5つの自然保護区の新設と拡張を発表した。まず、アルプスと地中海に近いメルカントゥール国立公園内ロッシュグランドに、草地、断崖、石灰質ガレ場、森林等からなる481ヘクタールの広大な保護区を新設した。これは人間の干渉のない、自然の変化に任せる保護区(réserve intégrale)で、自然環境の長期的な進化と気候変動が生態系に及ぼす影響を研究することを目的としている。また、同国北西端のイロワーズ国立自然保護区(RNN)を、海洋性鳥類の生息地を守り保護戦略を強化するため、39haから1129haへと大幅に拡張、同じく北西部の採石場跡を含むナチュラ2000保護区を、洞窟性のキクガシラコウモリの生息地保全のため173ha拡げて198haとした。このほか地域自然公園2か所を新たに認定した。フランスは陸域と海域の30%を保護下におくという目標を自然保護区国家戦略2030で掲げており、その達成に向けて大きく前進した。【フランス環境省】