一般財団法人環境イノベーション情報機構
スウェーデン環境省、温室効果ガス排出削減量1050万トン分の「取消」を決定と発表
【環境行政 環境基準】 【掲載日】2021.03.23 【情報源】スウェーデン/2021.03.03 発表
スウェーデンは、2020年の国別排出削減目標を国内の気候対策だけで達成する方針で、これまでに発生した余剰排出枠を他の国との排出枠取引等に充てず、取り消すことを決定した。取り消される削減量は、約1050万トンである。内訳は、2019年にスウェーデンが途上国で実施される排出削減プロジェクトに投資して得た排出枠、すなわち京都議定書に基づくクリーン開発メカニズム(CDM)によって得られた認証排出削減量(CER)460万トンと、2018年以降EUの努力分担決定の割当を上回る削減量580万トンである。努力分担決定はエネルギー集約産業以外の部門の削減目標を加盟各国に割り当てるもので、超過削減量を取り消したのは、EU加盟国中スウェーデンのみである。スウェーデンが2014年以降これまでに取り消した余剰排出枠は、約1億3000万トンで、これはスウェーデンの2019年の総排出量の2倍以上に相当する。取り消された削減量は、スウェーデンの削減目標達成のためにはカウントされないが、世界全体の削減目標に寄与する。【スウェーデン環境省】