一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ環境・気候変動省、軽量車排出規制について、アメリカ連動の毎年1.5%の段階的強化では不十分と結論
【環境行政 環境基準】 【掲載日】2021.03.02 【情報源】カナダ/2021.02.12 発表
カナダ環境・気候変動省は、軽量車(乗用車と小型トラック)温室効果ガス排出規則の中間評価結果を発表した。規則は、毎年、段階的にカナダ製と輸入の軽量車新車の排出基準を厳格化していくもので、2011年製車から適用されている。中間評価は、2022〜2025年製車に対する現行の基準が適切かどうか評価するもの。カナダとアメリカの自動車産業は共通のルールによる北米統合市場を形成しており、カナダ軽量車排出規則もアメリカの排出基準を援用記載する。2020年4月、アメリカは、前年の5%ずつ厳格化するとしていた排出基準を2021〜2026年製車から1.5%に緩和した。その結果、現行のカナダ規則も1.5%の段階的強化となった。
今回の中間評価は、この基準は達成可能であるが、カナダの排出削減目標達成のためには不十分であると結論した。そして、仮にカナダが2023年製車から当初の5%基準に戻った場合、25億カナダドル(2018年レート)の純利益が生まれ、従来型車の販売減少によりゼロ排出車の販売数が増加するとした。
アメリカは2021年1月20日の大統領令により基準見直しを開始した。カナダはアメリカと協力して新基準作成にあたる予定である。
【カナダ環境・気候変動省】