一般財団法人環境イノベーション情報機構
オランダ環境評価庁、2019年の世界の温室効果ガス排出量は前年比1.1%増と発表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2021.01.15 【情報源】オランダ/2020.12.21 発表
オランダ環境評価庁(PBL)は、2019年の世界の温室効果ガス排出量(土地利用変化からの排出を除く)はCO2換算量で52.4GT、2018年比で1.1%増加したと発表した。2018年の2017年比約2%増と比べると、増加率は半減したが、2012〜2019年の平均増加率1.1%に照らすと依然として増加傾向は継続している。国別では、上位から中国、アメリカ、EU、インド、ロシア、日本の順にそれぞれ世界総排出量の27%、13%、8%、7%、5%、3%を占め、これらの5ヶ国・1地域で全体の62%を占める。2019年に、このうちEU、アメリカ、日本は前年よりそれぞれ3%、1.7%、1.6%減少し、中国、インド、ロシアはそれぞれ3.1%、1.4%、0.9%増加した。一人当たり排出量でみると、上記5ヶ国・1地域はインドを除いて世界平均より多いが、このうち首位のアメリカよりオーストラリア、カナダ、サウジアラビア等が多くなっている。温室効果ガス総排出量のうち、CO2は73%、メタンは19%を占める。CO2は2018年比0.9%増で、2018年の前年比(2.4%増)より小幅の増加であった。石炭の消費減と再生可能エネルギーの増加等が要因とみられる。メタンは1.3%増加した。このほかの温室効果ガスの一酸化二窒素(N2O)とフッ素化ガス(Fガス)はそれぞれ総排出量の6%、3%を占め、0.8%、3.8%増加した。【オランダ環境評価庁】