一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター、地域ベースの自然保護の役割を分析
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2020.05.06 【情報源】国連/2020.04.17 発表
国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)、オランダ環境評価庁(PBL)などは、地域をベースとする保全がポスト2020生物多様性世界枠組において果たす役割について、Conservation Biology(保全生物学)誌に論文を発表した。地域をベースとする保全手段としては、特定の保全目的のために指定、規制、管理を行う地理的に定義された保護地域があるが、同論文ではそれ以外の地域ベースの保全がポスト2020枠組の中で担う役割について、さまざまな見解を以下の4つの視点のもとにまとめた。・現行の愛知目標11の徹底した実施
・2030年までに生態系の30%、2050年までに50%を保護するという野心的な保全
・自然が人に与える利益の強調、保全と新自由主義的な経済アプローチの統合
・保護地域の枠を越え、人と自然が調和した新しい暮らし方の採用
2020年10月に開催予定だった生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)は新型コロナウイルスの影響により延期が決まったが、ポスト2020枠組の策定作業は進行中であり、論文は地域ベースの保全のあり方を巡る議論に情報を提供する。
【国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター】