一般財団法人環境イノベーション情報機構
フィンランド環境省、建物からのCO2排出を2050年までに90%削減する建物改修戦略を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2020.03.30 【情報源】フィンランド/2020.03.11 発表
フィンランド環境省は、建物からのCO2排出を削減する建物改修戦略を公表した。戦略は2020年始までに竣工した居住及び非居住建造物140万軒(棟)を対象に、2050年までに建物からのCO2排出を2020年比で90%削減することを目標とする。90%の内訳は、暖房及び発電で化石燃料使用を廃止することで40%、エネルギー効率化によって20%、老朽化した建物を解体して空間効率を改善することで30%削減することを見込む。戦略は、コスト効果的な改修措置と助成制度など85の措置から成る。建物の熱生産のための石炭利用は2029年までに廃止し、エネルギー使用がゼロに近い建物を現在の10%から2050年までに90%に増やす。2020〜2022年に1億ユーロのエネルギー効率化改修助成金を確保し、一軒家、集合住宅、非居住建物のコスト効果的な改修案を提示する。建物の暖房は現在年78億トンのCO2を排出しており、同国の全CO2排出の17%を占めている。戦略は2018年に発効した建物のエネルギー性能に関するEU指令に対応したものでもある。【フィンランド環境省】