一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、欧州における布製品消費は地球規模で大きな環境負荷を生んでいると報告
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2019.12.06 【情報源】EU/2019.11.19 発表
欧州環境庁(EEA)は、循環型経済における繊維・布製品産業のあり方に関するブリーフィングを公表した。衣類、靴、絨毯、カーテンなどを扱う布製品産業は、欧州で170万人の雇用を生み、EU市民は一人当たり平均年26kgの布製品を消費している。布製品産業の原料・水使用量は食料、住宅、輸送に次ぎ4番目に多く(一人当たり原料年1.3トン、水104立方メートル)、温室効果ガス排出量は一人当たりCO2換算654kgと個人消費関連で5番目に多い。生産・消費システムがグローバル化しているため、原料使用の85%、水使用の92%、温室効果ガス排出の76%は欧州外で発生している。過去10年間、衣類の価格は下落し、ひとつひとつが以前ほど大切に使われなくなっている。EEAは、布製品産業の社会経済的便益を維持しつつ、環境・気候影響を軽減するため、原料、設計、生産、流通、使用、回収、再利用を循環型経済モデルに変革する必要があるとする。現在のEUの政策では、加盟国には2025年までに布製品を分別収集し、焼却・埋立を回避することが求められている。【欧州環境庁】