一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、モントリオール議定書キガリ改正が発効、温暖化対策への新たな一歩と報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2019.01.18 【情報源】国連/2019.01.03 発表
国連環境計画(UNEP)は、2019年1月1日にモントリオール議定書キガリ改正が発効し、温暖化対策の新たな一歩を踏み出したことを報告した。キガリ改正は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)類の生産・消費量を今後30年間で80%以上削減することを約束するものである。HFCは、モントリオール議定書で規制されているオゾン層破壊物質の代替としてエアコン等の冷媒をはじめ広く使用されてきたが、CO2よりはるかに強力な温室効果ガスであることから同改定の対象となった。同改正では3段階でHFCの削減を行うことが計画されており、まず2019年に先進国が生産・消費量の段階的削減を開始する。次に2024年に途上国第1グループがHFC生産・消費量の凍結を、2028年には途上国第2グループが同凍結を行う。キガリ改正が確実に実施されれば、21世紀末までに最高で0.4℃温暖化を回避できると見込まれ、パリ協定にもプラスに働くという。同改正の批准国は現時点で65カ国に達し、この数は今後数週間でさらに増える見通しである。【国連環境計画】