一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画と世界貿易機関、環境に配慮した貿易への移行方法を分析
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2018.10.18 【情報源】国連/2018.10.02 発表
国連環境計画(UNEP)と世界貿易機関(WTO)は、「2018年WTOパブリックフォーラム」で共同イベントを開催し、各国政府が連携して貿易と環境保全を両立させる方法に関する報告書の公表、ハイレベル対話、最先端環境技術の展示を行った。UNEPとWTOは、貿易と環境保全を近づける方法や、その障壁の除去等における連携の重要性に着目した取組みを推進しており、報告書では、環境に配慮したモノやサービスの貿易拡大が経済・環境・開発のすべてに有益であることを示した。「ビジネスと持続可能な開発委員会」の推定では、世界経済の持続可能性向上により、2030年までに年間12兆ドルのビジネスチャンスが生まれるという。
企業や政府、市民社会の幹部らによるハイレベル対話では、持続可能な開発目標(SDGs)達成における貿易の重要性や、各国の経済成長と環境問題への対処を両立させる貿易拡大に向けた国際協力の強化の必要性が強調された。UNEP事務局長は、「貿易は環境保全と経済効率を高め、クリーン技術に低コストでアクセスできるようになる。人々と環境に資する貿易の確立には、世界の国々が貿易・環境・持続可能な開発の政策を整合させることが必要だ」と指摘した。【国連環境計画】