一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、ブラジルにおける環境権イニシアティブを立ち上げ
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2018.09.18 【情報源】国連/2018.09.03 発表
国連環境計画(UNEP)は、環境権保護に取り組む活動家を脅迫や殺人から守るため、ブラジルで環境権イニシアティブを立ち上げた。リオデジャネイロで開催されたイベントには、環境保護活動家、ブラジルの検察庁長官や人権担当大臣、TVグローボ等が集まり、実際に脅迫や嫌がらせを受けた活動家の体験談が紹介された。人権侵害を摘発する国際組織「グローバル・ウィットネス」の報告によると、2017年は世界で207名の環境保護活動家が殺害され、そのうち約25%が先住民族で、国別ではブラジルが57名と最も多かったという。殺害や襲撃、脅迫の大半がアマゾン川流域に集中しており、違法な森林伐採や牧場・農地拡大から地域社会を守ろうとして標的にされた。
環境保護活動家への暴挙が増加するなか、UNEPでは、世界人権宣言の70周年となる2018年に、様々な活動家が環境権を推進・保護・尊重するため協力・団結できるよう今回のイニシアティブを発足させた。UNEPは活動家に対する圧力に対抗し、各国政府に対して活動家を保護し、攻撃者には迅速に法で裁き処罰するよう促すという。【国連環境計画】