一般財団法人環境イノベーション情報機構
中国と国連環境計画、アフリカ・ザンベジ川流域で食料・水・水力発電の関連を調査するプロジェクトを開始
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.02.11 【情報源】中国/2016.01.29 発表
中国の国家自然科学基金委員会(NSFC)と国連環境計画(UNEP)は、アフリカ南部最大の河川流域であるザンベジ川流域で、気候変動の中で農業開発や発電事業が食料安全保障に及ぼす影響を探るプロジェクトを開始した。ザンビア、モザンビーク、ジンバブエ、マラウイなどのザンベジ川流域諸国は、深刻な食料不足に直面している。さらに、気候変動による降雨量の減少、水力発電所から生じる蒸発散の増加が、この流域の食料生産に甚大な影響を及ぼすことが懸念されている。流域には広大な耕作可能な土地資源があるが、現在のところ耕作されているのはその10%に過ぎないという。このプロジェクトでは、リモートセンシングモニタリング、作物収量モデリング、気候変動、水文学を専門とする国際的な調査チームを形成し、流域における食料生産や水力発電の可能性を探る。調査結果が気候と調和した農業や水力発電に役立ち、大規模な大豆生産と食料安全保障につながることが期待されている。【中国科学院】