一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、災害の健康と環境への被害から地域を守るハンドブックを作成
健康・化学物質】 【掲載日】2015.09.02 【情報源】国連/2015.08.19 発表
国連環境計画(UNEP)は、災害発生時の健康や環境への被害を最小限にすることを目的に、地域レベルで災害への意識を高め、備えを強化する方法を示した新「APELLハンドブック」を作成した。APELLは「地域レベルの緊急事態に対する認識と備え」を目指すUENPのプログラムで、1986年にボパールやメキシコシティー等で発生した重大な産業災害に対応して発足した。1988年に初回APELLハンドブックが作成されたが、その後の、災害に強い地域を目指す約30か国での取り組みの経験を踏まえて今回約30年ぶりに、第2版となるハンドブックを作成した。近年、天津や福島などで発生した産業あるいは自然の災害は、科学技術が発展しリスク管理政策も向上した現在でも、APELLプロセスが必要であることを示している。ハンドブックは、3つの主要ステークホルダーグループ(産業、自治体、地域リーダー)がAPLLプロセスを構成する5つの段階(ステークホルダーの参加、リスクの特定と理解、意識向上、準備計画の策定、実施、継続)をふんで参加型の減災プロセスに取り組むためのガイダンスを示している。
このハンドブックを基に、UNEPは世界のAPELLネットワークを広げるため、トレーナー用トレーニングのシリーズを計画している。
【国連環境計画】