一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、インドネシアの森林被覆を維持するために追加資金が必要と報告
【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2015.07.27 【情報源】国連/2015.07.08 発表
国連環境計画(UNEP)は、インドネシアの森林被覆をこれ以上減少させないためには、年間6億ドルの追加資金が必要だとする報告書を公表した。この報告書は、森林生態系の持続可能な管理への投資効果を定量的に測る取組の一環としてまとめられたもので、それによると、インドネシアの森林は生態学的、文化的、精神的価値が大きいことに加え、林業などで同国の経済を支える役割も果たしている。さらに、林業以外の部門も森林の提供する生態系サービスに依存しており、例えば、東ヌサ・トゥンガラ州の森林地帯の持つ水源涵養機能は、農作物の収穫量の維持に重要な役割を果たしている。同国の貧困層の74%以上が、こうした生態系サービスに依存して生計を立てているという。森林被覆を維持し、環境に優しい経済を実現するには初期投資が必要だが、長期的には便益が費用を大幅に上回るという。特に、REDD+の枠組みによって、経済成長と森林保全の相乗効果を生むのに必要な投資が得られる可能性がある。
UNEPは、ケニア、タンザニア、パナマ、ザンビアでも同様の森林生態系の価値評価を実施している。
【国連環境計画】