一般財団法人環境イノベーション情報機構
海洋ごみ調査「レース・フォー・ウォーター・オデッセイ」の調査船、300日間の航海に出航
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2015.03.27 【情報源】国連/2015.03.13 発表
海洋ごみの削減と管理によって人間の健康と地球環境を守る必要性についての啓発活動を国連環境計画(UNEP)と協力して行っている非営利団体「レース・フォー・ウォーター財団」の科学調査航海「レース・フォー・ウォーター・オデッセイ(R4WO)」の調査船は、2015年3月15日、海洋上に溜まったプラスチック廃棄物などのごみの渦に関する初の地球規模の評価書作成をめざし、300日間の遠征航海に出帆する。これは特殊な設計の双胴船で、13か国、4万カイリ以上を航海し、11件の科学調査と9件の啓発イベントを実施する予定である。海洋ごみは、人間が近寄らない遠隔地を含め、全世界の海に見られる。捨てられる固形廃棄物の量が増え続け、その大半はなかなか分解されないため、海面や海底、海岸にたまるごみは徐々に増えている。こうしたごみの渦は大きな環境被害であるにもかかわらず、汚染海域はまだよくわかっていない。そのため、この航海では、排出源の80%は人間活動によると推定される海洋ごみについて、その状況に関する地球規模での評価書を作成し、海洋ごみの削減と管理を促す啓発活動の実施をめざすという。【国連環境計画】