一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画ら、都市における地域エネルギーシステムの導入がエネルギー消費と温室効果ガス排出の大幅削減に有効と報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2015.03.11 【情報源】国連/2015.02.25 発表
国連環境計画(UNEP)らは、都市が新たな地域エネルギーシステムを導入することで、エネルギー消費と温室効果ガス排出の大幅な削減につながることを示す報告書を公表した。地域エネルギーシステムは、蒸気(または温水や冷水)を一カ所でまとめて製造し、複数の建物に配管で供給するシステムである。都市は世界のエネルギー使用の70%と温室効果ガス排出の40〜50%を占めており、産業化以前と比べ温暖化を2度未満に抑えるという目標達成のために中心的な役割を担っている。この報告書は、地域エネルギーシステムの導入に成功した45の優良都市の事例を基に、導入の効果、主な障害、成功に結び付く最優良実践方法、改善の可能性を分析し、世界中の市長等の政策決定者に導入へ向けた指針を提供するもの。特に地方自治体は、1)計画・規制、2)資金動員、3)模範・先導、4)エネルギー消費、およびインフラやサービス提供の主体であることから、地域エネルギーシステムの推進に重要な役割を担っている。このため報告書には、国の制度や権限移譲の程度を考慮して、地方自治体が採用できる最良の政策が示されている。
【国連環境計画】