一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、歯科治療用アマルガムの放出を削減する新規則案を公表
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2014.10.10 【情報源】アメリカ/2014.09.25 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、歯科医院から環境中に放出される治療用アマルガムの削減を目指し、水質汚染防止法に基づく新たな規則案を公表した。治療用アマルガムは虫歯治療に使用される水銀などの金属を含む充填材で、新しいものへ交換する際に排水中に放出される。公営廃水処理施設に運ばれる水銀の半分は治療用アマルガムから生じているという。水銀は、さまざまな形で河川や湖沼などに放出され、微生物によって毒性の高いメチル水銀へと変化し、人への主な曝露源である魚介類に蓄積される。規則案は、関連するすべての歯科医院に対し、アマルガム分離機の導入など、利用可能な最善の技術や最適管理法を用いることによって達成可能なレベルまでアマルガムの放出を削減するよう求めている。また、州や地方自治体の規則の実施・監視コストを削減するために歯科部門の監視要件を簡素化することを提案している。EPAは、60日間のパブリックコメント期間および公聴会を経て、2015年9月に最終決定したいとしている。【アメリカ環境保護庁】